無重力体験

有馬3

朝から塚口まで人間ドックを受けに行った
サウナに行くと渡されるような薄っぺらい検査着に着替えてから
淡々と手際よく検査は進められていった
「気分は大丈夫ですか?」と聞かれ「あぁ まあ」と答えるや否や
炭酸と思われる白い粉と水を渡され強引に胃の検査室に放り込まれた
何の前触れもなかった
部屋に入ると鏡張りの向こう側からマイクでさわやかな男の検査員が
ああしろこうしろと指示を出してくる
石膏のようなどろどろの液体をまず一気飲みしろという無茶な要求をこちらが受け入れるとそのあとは
羽交い絞めになった状態で機械をぐるぐると動かしまくって
息を止めてとか吸ってとか腰浮かしてとか好き勝手なことをさわやかな声で言ってくる
ついでに途中で胃の膨らみ方が不十分らしく
炭酸の追加までされた
そして検査中はゲップは禁物で
するとやりなおし
リュウムをもう一回一気飲みしなくてはならない
精神的に追い込まれた中での拷問で
一種のSM体験だったが
ちっとも気持ちよくなかった

下剤と水を渡されこのコーナーは終了
二時間近くに及んだはじめての人間ドック
大変疲れた
検査後、近所のたこやき屋でねぎたこ10個食う


塚口
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